Google Meetなどのミュート操作&ミュート状態表示が可能な手元デバイスを作ってみました。
「M5Stack Chain DualKey」というハードウェアを購入し、プログラムを流し込むだけで実現可能です。

背景
仕事でGoogle Meetをよく利用しているのですが、Google Meetはブラウザ上で動作しているのもあり、ミュートのON/OFFのためには、ウィンドウがアクティブになっている状態でUIを操作するかショートカットキーを押す必要があり、他のウィンドウを操作しながら・手元でミュート操作だけをするといったことができず少々不便です。
他の手段として、Google Meet、Teams、Zoomなどの通話アプリは、USB HID Telephonyという仕様に則ったデバイスからミュート操作が可能です。
そのため、これまでは「Sound Blaster Play! 4」という、HID Telephonyに対応したミュートボタンを持つオーディオインターフェイスをAmazonで購入して使用していました。(約2500円)
https://jp.creative.com/p/sound-blaster/sound-blaster-play-4
しかしSound Blaster Play! 4は現在はAmazonで販売されておらず、以下のようにミュートボタンの無い「3」しか販売されていません。
また、4も4で以下のような不満な点があったため、より良いデバイスを探していました。
- ボタンが小さくて押しにくい
- ひとつのボタンを押すとON/OFFが切り替わる形なので、今がどちらの状態かを把握して押す必要がある
- 赤いLEDがミュート状態を表示してくれているが、小さくてわかりにくい&ONなのかOFFなのかが直感的でない
M5Chain DualKey
M5Stackが製造している「Chain DualKey」というデバイスがあります。
M5Stack Chain DualKey ESP32-S3搭載 2キーメカニカルキーパッド — スイッチサイエンス
これは一般にプログラマブルキーボードと呼ばれる物に似ており、プリインストールされたファームウェアでも各キーに好きなキー・ショートカットキーを割り当てることが可能です。
しかしChain DualKeyはそれだけではなく以下の特徴も持っています。
- プログラムを書いて、より柔軟な挙動を実装できる
- WiFiやBluetoothへの接続機能も実装できる
- キーそれぞれにフルカラーLEDが付いており、それらも制御できる
ハードウェアは基本的に、これとUSB-Cケーブルがあれば十分です。
ちなみに自分はもともと所有していた以下の巻取り式USB-Cケーブルがデバイスを乗せておくのにもちょうど良かったので、それを使っています。
Arduino IDEからプログラムを流し込む
※環境構築やIDEの使用方法は省略します。
(検索したり、m5-docsから辿れる「ソフトウェア」関連の各種ドキュメントを読んで学んでください)
以下のプログラムを流し込むと、後述の操作・動作が実行可能になります。
プログラム
Google Meetを例にした使い方
初回のみの設定
- デバイスを繋ぐ
- (Macであればデバイスを繋いだ時に「アクセサリの接続を許可しますか?」といった画面が出る場合があるので、「許可」を選択する)
- Google Meetの通話画面を開き、「設定」>「通話コントロール」>「デバイスを接続」を選択する
- 「M5Chain DualKey Muter」を選択して接続する
設定が済んだ状態での操作・動作
- 左のキーを押すとミュート
- 右のキーを押すとミュート解除
- ミュート中は、左のLEDが赤色で点灯
- ミュート解除中は、右のLEDが緑色で点灯
- 左のキーを長押しすると通話を終了
動作の様子
Google Meet(など)のミュートをON/OFFするデバイスができた!
— もやしパン (@Moyashipan) 2026年6月6日
M5Stackの「M5Chain DualKey」使用。
USB HID Telephonyに対応してるのでウィンドウが非アクティブでも使える。
あとは赤軸に交換するのと、わかりやすいキーキャップを作りたい pic.twitter.com/lydCIUaheL
もっと便利にした。
— もやしパン (@Moyashipan) 2026年6月7日
・PCのミュート状態を見てデバイス側のLEDを切り替え
・ミュートボタン長押しで退室
Gemini任せだと嘘くさい点があったので、HID Usagesのドキュメント(の必要箇所)を読んだりした pic.twitter.com/TDcgCScWxb
3Dプリンターでキーキャップを自作
自分はBambu Lab A1という3Dプリンターを所有しています。
その3Dプリンターを活用し、以下のような点を盛り込んだキーキャップを作りました。
- ちょうどよく透けさせる
- Google Meetと同じアイコンを印字する
- ミュート解消のキーには指でわかりやすいように突起を付ける
キーキャップも作った。
— もやしパン (@Moyashipan) 2026年6月7日
厚めのブリッジにしたせいか外の壁に線が出てるので、使ってて気になったら改良するかも pic.twitter.com/NmLJYTYoO3
モデルは以下で公開しています。
Keycaps - Mute & Unmute Mic (Two-Piece Set) - Free 3D Print Model - MakerWorld
3Dプリンターが無い場合も、Chain DualKeyに付属のシールで「0」「1」などを貼り付けるだけでもわかりやすくなるかと思います。
キースイッチを交換して静音化
Chain DialKeyのデフォルトのキースイッチは、カチカチという音がハッキリ鳴るタイプの物です。
それが通話中の音声に入ってしまうのがわかったため、「遊舎工房」でいわゆる"赤軸"を購入し、既存のキースイッチと交換し、静音化しました。
遊舎工房で静かなスイッチ(赤軸)を買ってきたので、M5Chain DualKeyのデフォルトのやつ(右)と比較。めちゃ静か pic.twitter.com/rXmGGaowdE
— もやしパン (@Moyashipan) 2026年6月12日
さいごに
約2700円ほどのデバイスで、オンラインミーティングが以前より快適になりました。
また、自分にとってはそこまで需要はないのですが、Bluetooth接続で使用できるようにすれば、PCから少し離れた場所にいる話者が手元でミュートを操作するといった用途にも使いやすいかもしれません。
なにか質問や要望があれば、Xでメンションお待ちしています。











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