エビオス錠をちょうど10粒取り出すスプーンを作る
はじめに
みなさん「エビオス錠」飲んでますか?
エビオス錠は1回に飲む量が10粒と指定されています。
- 出版社/メーカー: アサヒグループ食品
- 発売日: 2003/12/08
- メディア: ヘルスケア&ケア用品
- 購入: 81人 クリック: 257回
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ですが、毎回10粒を数えて取り出すのはけっこう手間です。
そのために以下のように錠剤を10粒取り出せるスプーンというドンピシャな製品があるようです。
すぐにその面倒を解決したい人はそれを買えば良さそうです。
CIVICHIC 丸薬 錠剤の数 スプーン 最大10カプセル (白)
- 出版社/メーカー: CIVICHIC
- メディア: ホーム&キッチン
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ですが、せっかくなら自分用にカスタマイズしたスプーンを作って、創作欲も同時に満たしたいと思い、作ってみました。
この記事はその過程を振り返るものです。
木工版
まず木に穴を開けて試作
ドリルビットを付けた電動ドライバーで大雑把に穴を開けて、彫刻刀で微調整して丁度いい大きさを探りました。
ビンにザクッと突っ込んで少し振ると上手くハマって取り出せたので良さそうです。
エビオス錠を10粒取り出すやつ
— もやしパン(猫がいます) (@Moyashipan) 2019年7月2日
いけそう pic.twitter.com/FpfrS1KxbG
木工版 完成
3粒でいけたので、10粒に増やしました。
便利。これだけでとても便利。エビオス錠を10粒取り出すスプーン完成 pic.twitter.com/RLOqoHzrMK
— もやしパン(猫がいます) (@Moyashipan) 2019年7月3日
さらにフタに付けると便利だと気づく
使っていて、以下の2点に気づきました。
- スプーンの置き場所に困る
- 「錠剤の無い上の空間からだとビンにスプーンを突っ込みやすく、そこから穴の上に錠剤を乗せる」ためには、回転させる動作が必要
どちらもフタに付けることで解決するのでそうしました。
フタを開ける時に必然的に回転させるので、その動作のついでに錠剤が穴にセットされるわけです。
フタにくっつけて収納できるようにした pic.twitter.com/IRMTYy2nYN
— もやしパン(猫がいます) (@Moyashipan) 2019年7月6日
ただし、フタを閉じる時にスプーンをまっすぐ刺さないといけなくなりましたが、それは動画中で行っているようにビン全体を上下に振りながら行うことで解決しました。
なお、金属のフタへの接着は難しいかと思われましたが、紫外線で硬化する接着剤を試したらうまいこといけました。
一般的な瞬間接着剤よりも位置調整などのコントロールがしやすく、透明でそこそこ頑丈なので1本持っておくと便利!
柳瀬 グルーイット UV硬化 液体プラスチック接着剤 4mg GLIT
- 出版社/メーカー: 柳瀬
- 発売日: 2018/02/01
- メディア: Tools & Hardware
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3Dプリンター版
以前から欲しいと思っていた3DプリンターがAmazonプライムデーで安くなっていたのでこのタイミングで買いました。
Fusion 360でモデリング
前述の木工版の穴の寸法を測り、Fusion 360でモデリングしました。
無料 ソフト | Fusion 360 | オートデスク
エビオス錠10粒すくえるスプーン モデリングした。
— もやしパン(猫がいます) (@Moyashipan) 2019年7月17日
Fusion360をひさしぶりに起動した pic.twitter.com/zUJrHlZPmn
3Dプリンターで出力
3Dプリンターすげー。
しかし初めての3Dプリンター出力だったため、錠剤が穴に入らないのだけは避けたいと思い穴を少し大きくしすぎました。
「エビオス錠10粒すくうスプーン」の3Dプリンター版できた。
— もやしパン(猫がいます) (@Moyashipan) 2019年7月21日
ただし穴大きめにしたせいか木製版の方が精度は良い pic.twitter.com/6f3cY9CaQp
穴の大きさを探る
木工の時とは違って3Dプリンターは高い精度で複数のパターンを用意できることにここで気づいたので、8.0mm(錠剤の直径)から0.3mm間隔で10個の穴を用意して出力してみました。
これで適切な大きさがわかりました。
直径を0.3mm間隔で変えて試す。
— もやしパン(猫がいます) (@Moyashipan) 2019年7月21日
錠剤8mmに対して9.2か9.5が良さそう pic.twitter.com/6IK6S0BnSt
3Dプリンター版 完成
穴の大きさを修正している最中に「錠剤を穴に入れるための振る動作ももっと改善できるのでは」と思い、スプーンの左右に壁を作ってみました。
これにより、穴に入らなかった錠剤が左右へすぐにふるい落とされてしまうのではなく、スプーンの先へ向かって転がって行き、他の穴に入る試行回数が増えて10粒分の成功率がより完璧になったように思います。
エビオス錠を10粒すくえるスプーン。
— もやしパン(猫がいます) (@Moyashipan) 2019年7月21日
3Dプリンターによって小型化しつつ完成 pic.twitter.com/jAUqSpTqWh
まとめ
エビオス錠をちょうど10粒スッと取り出せるの便利!
そのためのプロトタイピングの手間が減る3Dプリンター便利!
何度も失敗できてどんどん改良していけるので3Dプリンターとても良い pic.twitter.com/wpFtsQ89qK
— もやしパン(猫がいます) (@Moyashipan) 2019年7月21日
なお「売れば?」とか「特許とったら?」みたいに言われたのですが、以下のように特許がすでにあるようなのでどちらも考えてません。「こうするといいぞ」ってのがわかる方がいたら教えて下さい。 astamuse.com
3Dモデルは以下で公開しています。
EBIOS Spoon by moyashipan - Thingiverse